腹痛!出血!流産!?双子の妊娠初期から起こるトラブル
通常の妊娠中も様々なトラブルが起きますが、双子の妊娠中はさらにトラブルが起きやすくなる傾向にあります。
単胎と比べ、双子の妊娠のリスクは4倍〜100倍と言われることもあるようです。リスクが100倍となるのはかなり稀なケースだとは思いますが、通常の妊娠よりも慎重に過ごす事、また起こりやすいトラブルとその予防法を知っておくことが大切です。
バニシングツイン(双子のみ)
胎嚢や心拍の確認後に突然、片方の赤ちゃんが亡くなることをいいます。
双胎妊娠初期(9週〜11週頃)に10〜15%の割合で起こるようです。初期の場合、特別な処置をしなくても母体に吸収されるため残った胎児への影響も少ないようです。
胎児の染色体異常が原因といわれています。そのため予防策もないです。
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切迫早産・早産(双子だと起こりやすい)
妊娠22週〜36週6日までの分娩を早産といいます。また早産しかかっている状態を切迫早産といいます。双子のおよそ60%は早産で産まれるといわれおり、双子妊娠で最も起こりやすい症状です。
双子妊娠の場合、通常の妊娠に比べお腹が大きくなるスピードが早いため、お腹の張りが多くなる傾向があります。30週頃には1500g/人となり、二人合わせると3000gで通常の妊娠の40週頃と同じお腹の大きさになります。切迫早産・早産の予防対策としては、
- 長時間の立ちっぱなしを避ける
- 重いものを持たない
- 長時間の外出はしない
- ストレスをためない
…等、なるべくゆったりと過ごして心身への負担を考慮した生活をおくりましょう。
妊婦さんの状態にもよりますが、早産の傾向が出てきやすくなる妊娠30週頃から入院したり、お腹の張りを抑える薬を使うことも多いようです。
急激なお腹の張りや痛み、出血、破水があるときは、すぐに病院へ連絡しましょう。
※ お腹の張りは初めてだとわかりにくいですが、「お腹がキューッとなり、触ると(子宮)全体が硬い、息苦しい感じ、動きにくい感じがする」等の感覚があります。普段のお腹の柔らかさを確認しておくとわかりやすいかもしれませんね。もし張りが分からない場合は意識して休息時間(横になる)を取るようにするといいと思います。個人的な話ですが、胎動が激しい子の場合、張りかと思ったら内側から押されているだけという事がありました。この時は、お腹の一部だけが硬い状態(胎児の背中だったのでは推測しています)でほかの部分は柔らかかったので張りではないとわかりました。
貧血(双子だと起こりやすい)
血液検査でHb(ヘモグロビン)11.0mg/dl未満を妊娠貧血といいます。
双子の妊娠の場合、血液量が増える=血液中の水分が増える(血液が薄まる)ことになります。2人分の鉄分が必要なので通常の妊娠と比べ約2倍の頻度で妊娠貧血になるといわれています。
貧血になると、動悸・息切れ・めまい・立ち眩みなどの症状が起こりやすくなります。
赤ちゃんに送られる栄養や酸素が不足してしまい、発育が悪くなったりするので、鉄分を多く含む食事をとりましょう。その際、ビタミンCを同時に摂取すると鉄の吸収率を上げることができます。
鉄剤を飲むと便秘になりやすくなってしまうので、できれば普段の食事で鉄分補給をして貧血予防することをおすすめします。
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妊娠高血圧症候群(双子だと起こりやすい)
妊娠20週以降の血管障害を引き金に、タンパク尿・高血圧・胎児機能不全や母体のさまざまな臓器障害が起きる病気です。
双子の妊娠の場合、循環する血液量が通常時の1.5倍(単胎でも1.4倍)に増えます。このため臓器に負担がかかりやすくなってしまい、通常の妊娠よりも、なりやすいといわれています。
妊娠中に胎盤がはがれてしまったり、けいれんや母体の肝臓機能の低下を起こすことがあります。妊娠高血圧症候群の予防策としては
- 体重コントロール(急激な増加・過度な増加を避ける)
- 塩分を控える(薄味を心掛ける)
- 動物性脂肪はひかえめにする
- 規則正しい生活と十分な休息をとる
…等、日常生活に気をつけて予防に努めましょう。
私の場合『高カロリーの食事は避けて、1週間に500g以上体重が増えないようにし、塩分については、塩分摂取目標7.0g未満』を意識するようにと医師からアドバイスをもらいました。。
醤油や味噌に頼らず、出汁をしっかり取り、酢や薬味などで風味を良くすればおいしく食べられるものも多いです。また、カリウムは塩分(ナトリウム)を排出させる作用があるので、海藻類などカリウムを多く含む食品を食事に取り入れるのもおすすめです。
最近は、カロリーと塩分を表示しているお店もあるので外食の際はそういうお店を利用するのもいいと思います。
妊娠糖尿病(双子だと起こりやすい)
妊娠中に初めて診断される糖尿病です。自覚症状はほとんどありませんが妊婦の約10%に発症し、妊娠高血圧症候群・流産・早産などの合併症を引き起こしやすくなります。
赤ちゃんにも胎児発育不全・巨大児などの合併症を引き起こしやすくなります。
妊娠糖尿病は出産すると治癒しますが、妊娠糖尿病にかかった人は将来的な糖尿病のリスクが上がります。
胎児発育不全(双子だと起こりやすい)
胎児が何らかの理由で『本来発育すべき大きさ』に育っていない状態です。超音波検査で赤ちゃんの健康状態を確認し、総合判断します。
異常が見つからない場合は「小さめだけど健康な胎児」と診断されます。(通常の妊娠であれば、栄養指導が入るかと思います)
双子だと週数に対して小さめなことが多いので「単胎だと小さいけど、双子だから許容範囲ですね。双子だとこれくらいでも大丈夫」ということがほとんどだと思います。
ただ、双子の片方の子だけが極端に小さすぎる場合などもあるようなので、医師の診断が出るまでは分かりません。
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切迫流産
切迫流産は流産しかかっている状態をいいます。通常の妊娠でも双子の妊娠でも起こりうる症状です。
安定期に入る前の妊娠初期は特に注意が必要です。出血に気付き、病院へ行って診てもらい、切迫流産と診断される場合が多いです。
もし出血があった場合はすぐに受診しましょう。ただ、診断後も体に負担がないよう安静にする以外の対処法がないようです。
つわりの重症化『重症妊娠悪阻(おそ)』
つわりが起きる原因ははっきりしていませんが、ホルモンの影響や体が異物を排除しようとする異物拒否反応ではないかといわれているようです。
早くて4週頃から始まり、12〜16週頃に治まるといわれます。しかし、個人差が激しく全く症状がない人や出産まで続く人まで様々です。
<主な症状>
・倦怠感
・頭痛
・吐き気や嘔吐
(吐きつわり・食べつわり・匂いつわり・よだれつわり・眠りつわり)
…等があります。これらの症状は個人差が大きく、実際にその時にならないとわからないものです。妊娠の度に違う症状ということも多いようです。
つわりの症状がひどい場合、重症妊娠悪阻(おそ)と診断されることがあります。つわりは『症状』の名称ですが、重症妊娠悪阻は『病名』です。
安静にし、ストレスを減らして症状が治まるのを待ちます。入院する場合と通院する場合があるようです。
つわりで食べられなくなるとケトン体というものが尿に出ます。この量を尿検査で調べて重症妊娠悪阻かどうかを判断します。
同時に脱水症状も起こしている場合が多いようで、点滴をして水分と糖分を補給します。吐き気止めが処方してもらえることもあるようですが基本的につわり自体を治療する薬はありません。
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